おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

バンクシー出現

ブリストル出身の覆面アーティスト、バンクシーが近所に現れました。おかっぱが時々通るお散歩コースです。このお散歩コースは住宅がある坂道としては英国内で最も勾配のきつい坂なのだそうで、カラフルな家が立ち並ぶ「ポップなお散歩コース」です。お気に入りのコースではありますが、急な坂ですので雨が降る足場の悪い日にはあまり通りたくないような容赦ないコースでもあります。

このエリアはおかっぱが以前住んでいたフラットと現在のフラットのちょうど中間地点のようなエリアでカラフルな家が立ち並ぶのをただ眺めるために訪れる観光客は滅多にいません。おかっぱのような新参者でしかも近所の人くらいかと思います。

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おかっぱは散歩の途中にこれが英国一の坂か…と勾配のきつい部分を何度も上下し、なるほど…とその坂を踏みしめ、その場を立ち去るのですが、そんな不審な行動をしていても目撃者は滅多にいません。これまでその通りの住民か郵便配達員くらいにしか会ったことがありません。

 

ブリストル村の住民にとって、坂がきつくカラフルな家があるということ以外は何の変哲もない住宅街なのだと思います。

 

そのまさに坂のきつい部分の角にある家にバンクシーのグラフィティが出現しました。ブリストル村のローカルニュースで英国一急な住宅のある丘にバンクシーと思われるグラフィティが出現したと書かれていました。そしてそのグラフィティは後日バンクシーによって本人のものであると確認され、保護するためのカバーがかけられたと追加のニュースで読みました。

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相方にバンダライズされる前に見に行こうと言うと、相方はあの坂には車を停めたくないと言います。車のサイドブレーキを信用できないそうです。英国にもMOTと呼ばれる車検のようなものがあり、検査に合格した車しか運転することは許可されず、そのMOTも今年の春に問題なくクリアした車です。それなのに信用できないとは車というよりは英国のMOTを信用していないということでしょう…。

 

本来はわざわざ車で行く距離でもないのでスーパーで買い物をした帰りに付近に車を停め、立ち寄ることにしました。その場所でも車で通るとやはり結構な坂でした。不備のない車であっても最新の整備車でない限り相方はきつい坂には停めたくないのでしょう…。

 

さて、例の現場に近づくと、人が集まって写真を撮ったり取材をしているような人もいて、どこにあるのか一目瞭然です。

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ニュースにはその家の持ち主が家を売却した直後にグラフィティが出現したと書かれてあり、集まった人々もそれについて話していました。バンクシーが絵を描いたことによって不動産も合わせて500万ポンド程の価値にはなったと話し声が聞こえてきました。それが本当ならば、購入者はバンクシー長者です。

売れたばかりでまだ誰も住んでいないようですが、おかっぱがそこに行った日は平日の昼にも関わらず10人ほどの人が集まって周りをウロウロしたり写真を撮っているのですから、この家に住む人はこの調子ではずっと見られているような気分になるだろうな…と余計な心配をしてしまいました。

坂を上下し踏みしめる不審な外国人にそんな心配はされたくないとは思いますが…。

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透明のカバーは取り付けられているものの、この前にブリストルに現れたバンクシーのグラフィティはカバーが取り付けられた次の日にカバーが盗まれ、すぐに落描きをされたので、この家もまた落描きをされるリスクが非常に高いと思われます。

さすがに一般住宅の壁を盗む人は現れないとは思いますが…。バンクシーが現れて良かったのか、心配ごとが増えるのか…。複雑な心境かも知れませんね。

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へば、まんず!

(秋田弁: それではこの辺で!)