おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

お隣の国を眺める

今年は春から夏の中盤にかけて英国はロックダウン下に置かれていたため、休暇を申請する間もなく夏は終わってしまいました。おかっぱは早く有給を使わないとなくなっちゃうよ!とパート先のマネージャーに言われ、それほど必要ではない休日をとる事にしました。

遠くへ行ってしまえば帰れなくなる可能性もあるほど日々状況は変化していますし、近場を探索することにしました。

 

秋田村の内陸育ちのおかっぱにとって、海沿いは憧れの場所です。夏でなくとも海は海であって憧れの場所なのです。そんな理由で休日の初めに訪れたのはサマセットにある田舎町、ポーティスヘッドです。実際には湾なのですが、近場のお手軽な海と言ったところでしょうか。

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以前、相方の車に乗せられて通りかかり、チラりと見ただけのポーティスヘッドですが、なんだかモダンな雰囲気に感じて近辺を歩いてみたいと思っていたのでした。ポーティスヘッドと言えば、ブリストル発祥の音楽のグループの名前として有名かも知れませんが、作曲担当のメンバーがこの町で育ったのが名前の由来なのだとか。

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ポーティスヘッドのマリーナの付近は新興住宅街のような雰囲気で新しめの集合住宅が並んでいます。ブリストルのハーバー付近と似た感じもありますが、ポーティスヘッドの方が町の規模が小さいためか、全体的に落ち着いていてスッキリとした町に見えます。

 

ブリストル村はもっと様々な文化が混在していてキャラクターが際立っていると言えるかもしれません。おかっぱはポーティスヘッドの町は美しいと思いますが相方は特徴のない港町と感じるそうな…。

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町に到着してすぐに雨がチラつき始め、近場のパブに雨宿りに入ったところ、昼過ぎ位の時間にも関わらず、今日初めての客だと大いに歓迎されました。

パブにいた店員はトーキーに住んでいたらしいのですが、オーナーに呼ばれてポーティスヘッドにやってきたばかりと言っていました。昨年トーキーに行ってカラオケナイトをやっているパブに入ったと言うと、そのパブがすぐにわかったようでした。

トーキーのカラオケナイトでは日本語の曲が1曲だけあるから歌ってくれと地元民に頼まれて歌い、その後話しかけてきた他の客たちに散々ご馳走になり、ほぼ無銭飲食状態でパブを後にしたのでした。

今はパブで歌うことも他のグループの客と気軽に話すことも出来なくなり、遥か昔の出来事のように感じます。

雨が止み、パブを出てから町を散歩し、海沿いの灯台を見に行くことにしました。

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1894年に建てられたブラックノア灯台です。もう稼働はしていないのですが、2010年までは点灯していたようです。ブリストルのハーバーに出入りする輸送船のために点灯していた模様です。

夏が過ぎたからなのか、灯台の周辺は誰もおらず、ポツンと灯台があるだけでした。哀愁漂う雰囲気もあり、時代も感じさせられる美しい灯台です。

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湾の対岸はウェールズです。ブリストルからは橋をひとつ渡るとウェールズと聞いたことがあったのですが、こんなに近くに見えるとは知りませんでした。ちょうど灯台付近を探索していた時にウェールズ側に虹がかかっていました。

もう使われなくなったものを取り壊さずに残してあるとはなんだか英国的だなぁ…と思いながらしばらく周辺をウロウロしました。

相方はこんな風の冷たい日に来る場所じゃないと言いながらもわりと楽しんでいる様子でした。1人だったら絶対行こうとも思わない場所に連れて行かれるのも2年も経てば慣れるというものです。

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今は遠くには行きにくい状況ですが、近場から「隣の国」ウェールズを眺めるのもなかなか良いではないですか。
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へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)