おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

拡大する森

英国も一番日照時間の短かった冬至の日から考えると随分明るくなったような気がします。既に1日に1時間以上の日照時間は増えたと思います。

夕方5時近くなってもほんのり明るいので、そろそろ我が家の南国の植物たちも厳しい冬を越したのだろうか…とホッとしていました。

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ブリストルマリーナ付近

 

しかし、英国の冬は簡単には終わってくれません。おかっぱの生まれ故郷、秋田と比べたら全く大したことの無い雪ですが、今年はブリストル村は雪の当たり年のようです。元旦から数えて2回雪が積もり、数時間雪が降った日は1日ありました。

 

2月に入ったら植物たちに徐々に春に向かう準備を施そうと思っていたのにこの寒さではまだ不安が残ります。とは言え、冷え込む日でさえ室内の温度は暖房なしでも16度以下になることはなく、そこまで冷えるのはおかっぱが寝てから3-4時間後、数時間だけです。植物たちも極寒の冬を耐えているという程ではないと願いたいところです。

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公園に咲くスノードロップ

ここ数週間、相方は何か欲しいものはないのかとおかっぱにしつこく聞くので、おかっぱの欲しい植物リストはどんどん増え続けていました。しかし、植物も一期一会で欲しいからとすぐに買えるものでもありません。英国のロックダウンも手伝って、遠くへ植物を買うという理由で出かけることも出来ません。

 

ところが、相方はロックダウン中も通常通り働いていてその上お金を使う場所もないものですから、外食などでお金を使わなくなった分、買い物をしようと趣味の品々を買い集めて居たようでした。そこで自分だけ買い物をするのも都合が悪いと感じたようで、おかっぱをブリストル村内の植物が売っている可能性のある店へと次々に連れて行ってくれていたのでした。

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その甲斐あってか、おかっぱはリストに書いてある植物を無事に何鉢か買い込み、相方は晴れて趣味の品々を堂々とオンライン通販で買うことができました。自分で稼いだお金なのでそんなにおかっぱに気を遣うのも変な話ですが、そのおかげでおかっぱの森は充実し、相方も自分だけという罪悪感もなくなったようでした。

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おかっぱの森

おかっぱは、カラテアという植物を初めて見てから気になって気になって仕方がなく、一鉢我が家に連れてきたのは昨年の12月2日のことでした。

 

それから約2ヶ月。

我が家にはカラテアとそれに近い種類の植物が合わせて5鉢やって来ました。

このカラテアという植物、自然にこのような柄があっていいのか!と思うほど葉の柄が美しいのです。まるで絵画でも見ているような美しさです。

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一鉢我が家に来てから調子も悪くなく、そこそこ元気そうなので調子に乗った園芸素人おかっぱは、次々と新しい森のメンバーと称して連れ帰ったのでした。このカラテアという植物は夜になると葉を畳み込み、まるで寝ているような生き物感があります。昼間は葉を広げているので裏側はあまり良く見えませんが、夜になると葉の裏側が表側を向く感じです。

 

まるでリバーシブルの美しい包装紙のようです…。

(もっといい表現がありそうですが、おかっぱの乏しい言語能力ではこれが限界…。)

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なぜ、これらの植物がこのような柄になったのか…。おかっぱは1人でしばしば想像(妄想)の旅へ出かけます。このカラテアという植物は、動物が誤って食べても害はないと言われている植物ですが、おかっぱが犬や猫ならまるで作り物のようで食べ物とは認識しないかもしれません。もしかしたら食べられるのを防ぐためでしょうか。。。

虫には好かれるという噂ですが…。

そんな想像をしていると気分はまるでアマゾンの森の中にでもいるようです。

 

我が家の森が無事に厳しい英国の冬を乗り越える(予定)まであと2ヶ月くらいでしょうか。

頑張れ…。

 

へば、まんず!

(秋田弁:それでは、この辺で!)

 

 

あわてる申告者

英国は確定申告の締切が迫っています。

英国で初めての確定申告をしました。

パブでパートをしている分にはパート先で税金等を引かれた金額を支払われるのですが、他にしている仕事の分の申告をしなくてはなりません。2019年の4月6日から2020年の4月5日分です。

締切は1月31日です。

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こんなにギリギリに終わらせるのもいかがなものかと思うのですが、英国の一度目のロックダウン以前に働いていた職場のオーナーに支払われた金額を確認したいと依頼し、催促をしていました。

一応自分でとってある記録と照らし合わせて確認したかったのです。ロックダウンがなければ行って無理やり確認を迫ったところですが、このロックダウンで閉まっていますし、個人宅に上がり込むのも禁止されています。

何度催促しても一向に送ってくれる気配がないため、仕方なく手元の自分の記録のみで申告を済ませました。

 

申告のフォームがオンライン上にあり、基本的には質問に答えて金額を入力するだけです(間違えていなければ…)。おかっぱはパート先のパブから出されるP60という書類の情報も入力します。

P60とは課税年度内に支払われた所得総額と納税額が記載された書類ですが、おかっぱのパート先は給与明細など全てオンラインのシステム上にあり、P60もそこからダウンロードします。P60がない場合はP45という離職証明書が必要なようです。

 

全ての入力が終わり、完了すると支払い額が表示され、その金額を納税することになります。支払い過ぎた税金は戻ってきます。

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日本ではオンラインで申告しようとMacを推奨の環境に合わせるためにOSをダウングレードしたのですが、結局よくわからないところもあったので申告用紙を持って商工会議所に相談しに行って申告用紙に記入し、申告を終えました。

OSを元に戻すという謎の作業を増やしただけでオンライン申告への挑戦はあっけなく終わったのでした。

 

英国のオンライン申告の環境はMacでも全く問題がなさそうで、読み慣れない単語が時々現れる事だけが問題でした。それも申告を既に終えた友人に相談しどうにか切り抜け、控えをパソコンにダウンロードして保存し、完了のEメールが英国の国税庁HMRCから届きました。

 

業種によっても違うのでしょうけれど、複雑な計算はなく無事(と願う)に終了しました。

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英語の能力も経理の知識も乏しい外国人おかっぱが何もミスなく終わらせられたとしたらこれは画期的なシステムなのではないかと思います。

 

確認を催促したその職場のオーナーは人柄は良いのですが支払いも何度も催促しないとされないので、支払い日をとっくに過ぎていたのですが、英国がロックダウン下に置かれる数日前にロックダウンの予感がしたおかっぱは、その場で計算をさせて無理やり支払いを済ませてもらいました。

 

以前もおかっぱの技術証明書を壁に掛けると言うので渡したらその後一切掛けられる気配がなく、おかっぱも使う用事があったため一度返して欲しいと言ったらどこにあるか探すから待ってくれと言うではありませんか。そのまま紛失されては困るのでコピーを渡すのでそれを掛けてくれと言い、急いで探させて原本を引き取りました。

 

おかっぱに言われたくはないでしょうが、手のかかるオーナーです。個人経営で組織化していない職場とはこんなものなのでしょうか…。

 

今後は金銭のやり取りの場面ではその場で自分でインボイスを作り無理やりでも確認用の記録も控えることと、証明書は原本ではなくコピーを渡すことを心に誓ったのでした。おかっぱが相方やイギリス人の友人たちに「平和ボケ」と言われる部分はこういうところなのでしょう。

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ギリギリまで引っ張ったもののなんとか申告を終え、アンタ間違えてたわよ!と連絡が来ないことを祈るのみです。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)

空を眺めて

我が家に南国の植物がやって来るきっかけを作ったのは英国のロックダウンでした。昨年3月末からの1回目めのロックダウンでレモンと唐辛子やアロエなどを育て始め、2度目のロックダウンで柚子の木、そして南国の植物たちがやって来ました。

柚子が我が家にやってきてからというもの、植物が増えました。人生は短く、人間は通常、自分の人生しか生きられないのですが、植物を家に置くというのはその分の人生(植物なので植物生…?)までも一緒に体験しているようなものかと思います。

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同時に、通常であれば有り得ない環境に植物を無理やり連れてきて置き、コントロール下に置くのですから、なかなか業の深い趣味とも言えるかも知れません。

現地では雑草のような扱いだったりするものでも違う環境下では途端に気難しくなるのですから自然はいかに偉大かとわかります。

 

さらに管理者は園芸素人です…。

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園芸素人なりに様々な思いをめぐらせ、植物の視点で(植物を置く場所から)空が見えない位置には置かない事にしています。

おかっぱの好きな画家のひとりである、フンデルトヴァッサーの建築物の考え方を逆にした感じです。フンデルトヴァッサーは、自然をテーマにした作品を多く残しており、中でもフンデルトヴァッサーハウスのコンセプトは室内で植物を育てる時に大変参考になると思います。

家を建てると地面が失われる、その代わりに屋根に植物を植える等、彼の哲学によって設計されたその住宅はまさに自然に回帰し自然と共存する家と言えるでしょう。

彼の作品作りのコンセプトは自然に対して敬意を表したものが多く、人工的環境下で栽培された植物であろうとも元々は自然のものなので室内に置く場合でも敬意を払って空が見える位置に置こうと思ったのでした。自然との繋がりを植物を通して室内に取り込むというイメージでしょうか。

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現在は半日陰を好むと言われる植物たちも西側の窓の近くに置かれています。窓に向かって伸びていく姿は感動的です。

今の英国は季節的にもし直射日光が当たっても大した事がないと思うのですが、これから徐々に夏に向かって日照時間が伸びてきたら別の方角にある窓の近くに移す予定です。

無理やり連れてきた罪滅ぼしではありませんが、やはりその個体からの目線で空が見える位置には置こうと思います。

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園芸素人の苦肉の策なのでこれが正しいのかは全く解りませんが、我が家の初代カラテア、ルイーザエ(おそらく)には新しい葉が出てきました。合計4枚です。さらにはまだ茎も葉もない土だけの部分から新芽が2つ出てきました。喜びのあまり叫びそうになりました。

実はここのところ、カラテアに仲間を見つけてあげなくては…と思ってホームセンターやガーデンセンター、スーパーなどから植物を買い、少しずつ連れ帰っていたのでした。

 

自然の中では周りに植物が沢山あるので周りに植物があった方がいいのかと…。今日で隔離も終わりなので、また散歩がてら仲間を探しに行こうと思います。

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そんなことばかり言っていては部屋の中に庭でも作らなくてはならなくなってしまいますが…。柚子の木を思い切って買ったことがきっかけになり、ここまで世界が広がるとは思いませんでした。部屋の中にいながら自然の偉大さに思いを馳せ、ちょっとした旅行気分です。

 

たまに、ペットを飼っている人がペットと話せたら良かったのに…と言うのを聞くことがあり、植物が喋ったらどうなるのだろうと想像したりしました。部屋が寒い、水がまずい、風を浴びたい、もっといい場所に置いてくれ、果てには故郷に帰りたい…などと毎日言われたらたまりません。

想像の植物の会話(秋田弁、横手平鹿、湯沢市あたり)の様子がこちらです…。

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やはり、喋らなくて良かったのかも知れません。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)

 

3日間の隔離

昨夜、誰も居ないはずの我が家の玄関のドアが突然開いた音がしました。相方は仕事に行っており、おかっぱは小さな明かりだけを点け、のんびり趣味に耽っておりました。

 

おかっぱ達の住むエリアは住宅街で近所の人々は普段からよく挨拶を交わしますし、治安も悪くはありません。しかし、ブリストル村育ちの相方はおかっぱを平和ボケしていると思うようです。初めの頃はここは日本ではないので気をつけるようにとよく言われていました。

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夜に相方の留守中に何者かが侵入してきたのかと思い、何か武器になるものを…とハサミを手にしたところで部屋のドアが開きました。

相方でした。

いつもより2時間ほど早い帰宅です。具合でも悪くて早退したのかと思ったら非常に元気そうです。

 

3日間の自宅隔離で自宅に強制送還されたのだそうです。

 

相方の所持するスマートフォンには英国の医療サービスNHSのCovid 19追跡アプリが入っており、それに3日間の自宅隔離(self isolated)をするように指示が出たのだそう。このアプリは住んでいる地域の警戒レベルが表示されたり、接触した誰かがCovid 19に感染している事がわかった時などにアプリに指示が表示されます。簡単に言うとBluetoothを使ってアプリの所有者同士が接近した時にその情報が記録されるという仕組みのようです。スマートフォン端末同士がBluetoothを介してデジタル握手をするといったイメージでしょうか。

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このアプリにはQRコードの読み取り機能が搭載されており、パブやレストランが開いている時にはそのお店のオリジナルの個人情報記録システム以外にこのNHSのアプリ専用のQRコードが各店舗の入口に掲示されていました。

 

このアプリはリリース前から物議を醸し、おかっぱはダウンロードするかどうか吟味している間に結構な時間が経過したというワケです。テクノロジーの利用については好意的な考え方のあるおかっぱですが、人間が便利に暮らし、幸せになるためのテクノロジーのはずがそれに逆行するような事象が起こり得るという側面もあるため、少し慎重に考えようと思ったのです。

 

このアプリが議論を呼んだ点については、個人情報を収集するというシステムが倫理的、セキュリティ的に如何なものかという理由を始め、他のヨーロッパ諸国で開発されたアプリとアプローチの方向が違う等々…リリース前にきちんと議論された感はあります。

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しかし、おかっぱはこの件についてはテクノロジーの利用に若干の気味悪さを感じてしまいました。

 

映画にもなったスノーデンの告発が真っ先に思い出され、個人情報を積極的にしかも携帯電話を所持する限り常に受け渡すとは少々気味が悪いと思ったのです。そんなことを言っては携帯電話を持つだけでもそこそこ気持ち悪いのかも知れませんが…。

 

映画スノーデンの中でヒロイン役の女性は隠さなくてはならないような事はないと潔い姿勢でしたが、おかっぱは朝の寝起きの不機嫌さはできれば誰にも公開したくはありませんし、風呂に入りながら歌う変な鼻歌も聞かれたくありません。そして、最近の趣味の植物たちを眺め、成長ぶりを確認して飛び上がるほど喜んでいるのも非公開でお願いしたいところです。

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ただの位置情報だけで大袈裟かも知れませんが、サイバーな才能を持ち合わせていないおかっぱの「想像上の気味悪さ」とはそんなものなのです。

 

もちろんNHSアプリがそこまでの個人情報を収集するとは思えませんが、想像はこういった場面で現実を簡単に越えます。

 

そんな理由で未だに所持していないアプリの指示により、相方と一緒に暮らすおかっぱも3日間の自宅隔離となりました。

 

不思議な世の中です。

隔離解除まであと2日…。

 

※写真は隔離前に散歩で訪れたブリストルの公園の水鳥たちと我が家の植物です。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)

ゾンビ映画へのお誘い

イングランドのロックダウンも既に3回目になり、ブリストル村の人々もそろそろ覚悟を決めたような雰囲気です。

おかっぱは2度目のロックダウンの初めには何だか気分が若干のロックダウン状態でした。英国の暗い冬、やはりそれなりに覚悟を持って挑んでいかないと暗い気持ちになるのでしょう。2度目のロックダウン継続後のブリストル村は美容室やスポーツジムなどの営業が許可されていたため、現在のロックダウンよりは規制の緩いロックダウンでした。

今度は英国で猛威を奮う変異種の影響で昨年の3月のロックダウンと同じ状況に逆戻りです。それにしてもその頃は天気も良く徐々に日照時間が長くなる時期だったため、現在ほどの閉塞感はありませんでした。

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今回の3度目のロックダウンは室内にいる時間が以前の10倍増しほどに感じます。おかっぱは英国がロックダウンに突入してから植物を買い込み、映画をだいぶ観ました。

 

Covid 19がこれ程多くの人々の生活を脅かし、これ程多くの人々の命を奪い、これ程世界が恐怖に陥るとは昨年の今頃は到底想像できませんでした。

 

この状況下でパニックにならずにどう心を落ち着かせて切抜けるか、その全ての例を見せてくれるのは映画だと思うのです。ゾンビ映画やパニック映画は特に心理描写や状況描写が非常にリアルに感じます。

 

日頃からそういった映画をよく見る人はこの状況下においても精神的に強いように思います。

 

人間はパニックになった時にどうなるのか…。人間とは弱い生き物ですから、過去に経験したことの無い非日常的な出来事には強い意志を持って挑んでいかないと不確かな情報に振り回されたり、もうどうにも改善される見込みがないと諦めてしまったり、自分だけが助かろうと他人を押しのけて進もうとしたり、逆に全員を助けようと自分が犠牲になったり…と様々な事故を自ら引き起こすもののようです。人間はひたすら生きようとする野生動物とは違うのだと思います。

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エンターテインメントとして映画を見たい場合には、恐怖映画はただの気分が良くない映画になってしまうのでしょうけれど、人間とは起こってもいないことを想像して恐怖に飲まれ、悪い方向に進んでしまう傾向があるので、こういった映画を観る事で思考がマイナスの方向に向くのを止められるように思います。物事を客観的、総合的、そして冷静に見つめる訓練のようなものと思います。

 

恐怖映画ばかり見ているとなかなか重いので時々は普通の美しい映画やコメディも挟んでいますが、ゾンビ映画に描かれる何もかもが最早無視できないほど世の中は変わってしまったように思います。

 

昔のゾンビと違って最近のゾンビは走ったり機敏な動きをして襲ってきます。その非常事態に素早い判断をするためには日頃から自分を含め、置かれた状況の全体像を把握するように心がけることが必要な気がします。

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この変わってしまった世の中を精神の健康を保ったまま乗り切るためにゾンビ映画を見ようと相方を誘っていますが、相方はゾンビ映画を見る気は全くないようです。仕方なく相方が仕事に行っている間にに1人でゾンビ鑑賞をし、相方にその日見たゾンビ映画の恐怖の場面などを語っていると、おかっぱが本気でゾンビがいると信じていると思ったのか、ゾンビは実在しないんだよと申し訳なさそうに言われました。

 

まるでサンタクロースを信じる子供にサンタクロースは空を飛ばないと伝えなくてはならなくなった大人のように…。

 

映画のセットやストーリー構成、音楽、ゾンビらしい特殊メイクアップなど芸術的に面白い部分もありますし、相方も一度騙されたと思ってゾンビを見てみたらいいのに…と思います。

 

しきりにゾンビを勧めたところできっと怖いので一人で見たくないのだろうとしか思わないのでしょうね笑

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※写真はロックダウン緩和中に訪れた、ブリストルの動物園で撮ったものです。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)

 

植物の戦闘態勢

我が家に昨年やってきた植物たち。その全てが英国の暗い冬を生き抜くために戦っています。我が家に来てすぐに様子がおかしくなったアジアンタムは茶色になった葉を少しずつ切り落とし、現在は我が家に来てから生えた葉のみになりつつあります。

 

ややハゲておりますが、水をよく弾き元気そうです。暖房を入れているため湿度が気になっていましたが、クリスマスにアロマディフューザーをもらったのでそれをオイルを入れずに稼働させています。

 

アジアンタムに霧吹きはほとんどしませんが、湿度計を見てみると霧吹きをしたところで湿度が上がるのは一瞬だけです。

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アジアンタムは難しい植物というイメージでしたが、環境さえ合っていたらそんなに気難しい植物でもないのかも知れません。明るい日陰を好むと書いてありましたが、英国の冬を侮ってはいけないような気がしました。

 

直射日光が運良く(運悪く?)当たっても週に1度、あるいは10日に1度、しかもほんの3時間くらいです。初めは窓から離して置いてありましたが、勇気を出して窓際に置くことにしました。

窓辺でも全く動じず、それどころか窓に向かって伸びる戦士ぶりを発揮しています。

 

直射日光が嫌いな植物という前情報のあった他の植物もやや南向きの西の窓際でも今のところ元気そうです。

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園芸素人ですからインターネットであれこれ調べ、よく言われる育てかたを試し、英国と同じかそれ以下と思われる日照時間の地域に住んでいる園芸愛好家の意見を探し出して参考にしました。

 

温度湿度計で家を空けている間も温度と湿度が記録されているのですが、ここのところ早朝からかなり気温が下がり、窓辺に置いたままにしておくのが心配になりました。窓の近くは外気の影響を受けやすいようです。
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以前外履きを収納するために使っていた簡易的な棚を再び組み立て、日没後はまとめてそこに置こうとセットしてみました。窓辺の棚や窓枠の下を植物に占領され、掃除の鬼である相方は不服そうでしたがこの棚には満足のようです。

おかっぱは朝に非常に弱く、植物が再び窓辺の戦場に移動されるのは早朝ではないというところがミソのようです。相方にとっては鬱陶しい存在のように思われた植物達ですが、散歩も必要なくエサ代もかからず、獣医さんにお金もかからない優等生である、さらには切り花のように短い命ではない(おかっぱが殺さない限り…)と言い続けていたら呪文にかかってきました。

 

先日、車のタイヤに空気を入れるコンプレッサーを買いにホームセンターに行ったところ、見るからに放置されて覇気を失った数個の鉢に半額のシールが貼ってありました。

園芸素人は弱った植物を積極的に持ち帰る気はなく、調子の良さそうな鉢を見ていたのですが、相方が一鉢レスキューしてあげたらいいと言うのでした。

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案外おかっぱの新しい趣味を気に入っているのではないか!良いでは無いか!!よし、一鉢連れて帰ろうではないか!

かくして園芸素人おかっぱは、まるでプロの園芸家にでもなったかのように調子に乗りました。半額の鉢に虫や深刻そうな病気などないか調べ、その中から一鉢レスキューすることに…。この間も大丈夫だろうか…すぐにお亡くなりになるのではあるまいか…と若干怯えていたのは相方は全く知りません。

 

さて、レスキューとなるか、とどめを刺す事になるのか…。このロックダウンが終わる頃には何かしらの変化があるでしょう。

 

わりと初期に我が家にやってきたカラテアはインターネットで調べ、カラテアルイーザエではないかと素人なりに納得しています。これを読んでこれは違う!!と言うプロが出てきてくれないかと淡い期待を胸に、素人園芸愛好家の冒険は続きます。

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へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)

 

 

英国のお正月

2021年の幕が開けました。世の中はCovid 19の影響で大荒れですが、なんとか元気に2021年を迎える事ができました。

イングランドは今日から再び全土においてロックダウン下に置かれることになりました。ブリストル村はクリスマス直後からロックダウンが強化されており、英国の暗い冬と共におかっぱをほぼ完全な引きこもりに仕立てあげました。引きこもりとは言え、室内で活動する趣味の多いおかっぱにとっては出歩く用事が全くない事以外は普段とさほど変わりないかも知れません。

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英国の元旦は、クリスマスが公式に終わる日と思います。クリスマスには家族が集まり、食事をしたりお酒を飲んだりします。家庭にもよると思いますが、相方の家族は例年は12月26日にも家族の集いがあり、31日にもまた集いがあります。

今年はその全てを中止にし、クリスマスイブに家族の家を回ってクリスマスプレゼントを置いて来ました。義母は呼び鈴を鳴らすとドアを開けてくれましたが、そこから動かないで!と言って数メートル後ずさりし、玄関先に用意されたクリスマスプレゼントを持っていくようにと指さしました。持って行ったプレゼントと交換で受け取り、叔母へ届けるようにと叔母宛のプレゼントも受け取りました。叔母の家に着いて電話をすると、叔母には塀越しにプレゼントを交換するように指示されました。

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ブリストル村はクリスマスはロックダウン下には置かれて居ませんでしたが、そんな調子では家族で集まっても義母と叔母はきっと心配ばかりで楽しくなかっただろうと思います。相方は大袈裟だと呆れていましたが、義母は特に癌の治療中ですから全く気にせずに普段通りに暮らしていられるよりは安心かと思います。

 

クリスマスは相方と2人でクリスマスディナーを作り、数日に渡ってそれを食べ続けました。静かではありましたがクリスマス気分は味わいました。

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元旦にはそれまでのクリスマス騒ぎが全て終わり、呆気なく通常の日々に戻ります。クリスマスめいた食べ物も一気に値下げされます。

英国のお正月、特別な何かと言えばクリスマスに売れ残ったものが安く売りに出されるくらいでしょうか…。クリスマスカードをこの時期に買って年末に備えると言う人にも会ったことがあります。ほぼ1年後のものを買っておくとは徹底した節約ぶりです。

 

今年のブリストル村のお正月は特別でした。クリスマス騒ぎは例年通りに終了し2日には雪が降りました。雪が大好きなおかっぱは雪が降っているのに気がついてすぐに公園に雪を見に行きました。

 

積もった雪を触ってみましたが、以前積もった時と同様に湿っぽく重い雪でした。秋田村の雪はもっと軽く時には握りしめてもパラパラと落ちるようなサラサラの雪が積もります。

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秋田村では雪が降りすぎると朝から晩までずっと雪かきをしているような日もあり、人々は疲労困憊状態でした。昨年は雪があまり降らなかったようですが、雪が降らないと今度は季節労働者が仕事を失い、どちらがいいとは一概には言えない心境です。今年は年始からもう雪は懲り懲りという程の大雪のようですが…。

 

ブリストル村はわずか10センチほどの雪でパニックに陥ります。職場にたどり着けない人々や雪を理由に仕事を休む人までいます。

 

そんな英国ブリストル村も大昔、ひと冬雪が降り続けたことがあるようです。皆雪に慣れ、ひと冬雪と共存し、対処方を学び乗り越えたのだそうです。

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Covid 19も規制や緩和を繰り返してその間に人々は学び、雪が解けるまで雪かきを繰り返し春を待つようなものなのかも知れません。

今は辛い時期ですが終わりは必ず来るはずです。秋田の大雪にも、Covid 19にも…。

 

2021年はもう少し明るい話題が増えて欲しいものです。長い冬の後の春はきっと眩しいほどの美しさでしょう。

 

へば、まんず。

(秋田弁: それでは、この辺で。)