おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

平和な居住地

英国がロックダウンを緩和する直前、友人の一人がSNSで蛇の写真をシェアしていました。見た感じボアコンストリクターという種類のように見えました。ボアコンストリクターは、おかっぱがその昔アルバイトしていた店にいました。同僚の一人が飼っているボアでした。当時、おかっぱは同僚のボアを気に入ってよく触らせてもらっていました。そのボアを腕に絡めたまま朝礼に出ることもあり、おかっぱとしては「温厚なへび」という印象でした。

ただ、力は強いので間違えて強く巻付いたり、噛まれて感染症にかかったら死に至る危険性もあるため、もし飼うとしたらそれなりの覚悟は必要でしょう。現在は日本では許可がないと飼ってはいけない動物として「特定指定動物」のリストに入っているはずです。

 

その友人の投稿にコメントをしたところ、直接メッセージがきました。予想通り、ボアコンストリクターでした。どうやら飼育方法をよくわからないまま飼い始めた人が手を焼いていて友人がへびを救助するという形で養子にしたようでした。

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温厚なへびという印象しかないおかっぱでしたが、話を聞くとどうも様子が違います。動画を見てくれと送られてきましたがケージのガラス越しに威嚇していました。おかっぱの同僚が飼っていたボアは赤ちゃんの時から飼われていて人間を怖がる事はなかったのですが、友人のところにやってきたボアはかなり臆病そうです。

犬や猫と違ってベタベタ触ったりするとストレスになるとは思いますが、おかっぱが今まで一緒に暮らしてきた生き物たちは慣れないものはいなかったので何だか切ない気持ちになりました。慣れるというのも人間の勝手な都合なのですが、おかっぱが飼っていた生き物は手を近づけると乗ってくる程度には「慣れ」ました。動物が人間に慣れるというよりは人間の方がその生き物の性質をよく理解して距離感を学ぶという感じかと思います。

 

友人のところにやってきたボアは一緒に暮らすというよりは鑑賞用として飼われていたのかも知れません。友人のところに来て数週間、友人も若干手を焼いている模様です。

温厚なへびでも身に危険を感じたらきっと噛むでしょうし、友人のところにやってきたボアは動画を見る限り触るという行為が可能とすら感じられません。ボアが住むケージも掃除しないとなりませんから手を焼くのも無理ありません。

友人も誰かこのボアの飼育に自信のある人に委ねたほうがいいのかという考えが時々ちらつく様子です。まだ1ヶ月も経っていませんので気長に様子を見るとは言っていましたが、確かに普段から威嚇しなければならないほど神経質なようでは不憫に思います。

ロックダウンが終わったらそのボアを見せてもらいに行こうと思っていましたが、近づくだけでストレスになるようならそれも考えものです。

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人間は生き物から学ぶことがたくさんあると思います。おかっぱのフラットの周辺には猫がたくさんいます。その中の何匹かは挨拶をすると寄ってきてくれます。おかっぱは彼らに話しかけますが彼らの本当の気持ちなんて人間なんかに解るはずはありません。

友人宅のボアについても人間ごときが理解できるわけは到底ないのですが、人間が他の動物と一緒に暮らすには想像力が必要だということを既に教えてくれているような気がします。彼らに人間の価値観を押し付けようとしたなら、どんどん離れていくだけのような気がします。

 

幸いよく食べて元気そうとの事です。友人宅もいつか落ち着いて暮らせる平和な住居としてボアに認定される日が来ますように。

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へば、まんず!

(それでは、この辺で!)