おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

外出の許可

イギリス全土のロックダウン発令から3日経ちました。

 

おかっぱは家から1歩も出てはならないのだろうと完全に閉じこもりを覚悟した発表直後。同僚や友人に庭の草むしりがしたいですとメッセージを送り付けて庭は出てもいいのだから安心して草をなんとかしなさいとなだめられたのでした。

 

ロックダウンの発表からブリストル村は美しい程の晴天が続きなんだか不思議な気分です。

 

庭の草をむしり、花壇を整えていると庭の前を通過していく近所の人々が声をかけてくれます。何て美しい天気でしょう!こんな日に家の中にいるなんてハッピーじゃないね!などなど…。

 

この会話の中でも「社会的距離」は保たれており、おかっぱの花壇から外を歩く人々と会話をしてもその距離は約5メートルはあります。

 

この社会的距離を保つ作戦が発動してからこの社会的距離を守っていない人々の写真を撮りSNSに投稿するディスタンスパトロールと呼ばれる人々も出現しはじめたそうです。徐々に人々も神経質になっているのかと思います。

 

庭で草むしりをしていると相方が昼休みで帰ってきました。1日1回の運動のための外出は許可されているのだから散歩にでも行ってきたらどうかと提案されました。運動のための外出と聞いてジョギングなどと勝手に思っていたおかっぱは散歩が運動に当たるとは全く思っていませんでした。

 

確かに草をむしりながら近所の人と会話をしていると本気の運動に向かうであろう人は全くいません。

 

そんなわけでおかっぱも散歩に繰り出す事にしました。職場の近くとあり、歩くと知り合いに度々会います。この騒ぎが始まる前なら確実に会えてよかったと握手を交わす人もようやく事態の深刻さを感じてきたようでこの位の距離ならば大丈夫かと少し遠くから挨拶をしてくれます。

 

明らかに普段より人は少なく、まるで静かな日曜日の午前中のようです。

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以前、引越し前に相方がこの先に川があるはずだと指さして教えてくれた川の方向へ行ってみました。f:id:Nanashinookappa:20200327035055j:image

普段からこんなに静かなのか、それともこのロックダウンのせいか…川沿いの小道を歩くのはおかっぱただ一人でした。
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散歩の途中約100メートル程後をつけてきて大接近したのは猫だけでした。その猫も鳥が現れると鳥を追いかけていつの間にか居なくなりました。

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帰宅して夕飯を済まし、コロナウイルスの影響で業務に追われているNHSの職員のために夜8時に拍手をするというニュースを見ました。

おかっぱも夜8時に窓を開けて大きく拍手しました。歓声や拍手が近所中に鳴り響きました。おかっぱが草むしりをしている間に通りかかった近所の人も窓を開けて拍手をしていて、おかっぱにも手を振ってくれました。

 

おかっぱは外に出てはいけないのかと思って窓から拍手をしていましたが、どうやら外に出ても良かったようです。

ただ、近所中の窓から拍手をする人々の姿が部屋の明かりに照らされてとても美しく、感動的でまるで映画のワンシーンのようでした。

 

おかっぱはNHSのボランティアの募集を見て何か出来れば…と思いましたが、車がないとあまり役に立てなそうでしたので電話でお年寄りの話し相手になる別のボランティアに登録しました。

まだロックダウンに入って3日、人々がさらにに不安になったり心細い気持ちになるのはもっと先かも知れません。

 

おかっぱはロックダウンに入ってからスーパーには行っていませんが、わりと混雑しているようです。これが問題となって社会的距離を保つ作戦が今後強化される可能性もあります。

 

去年から風邪をひきつづけていたおかっぱですが、この騒ぎの影響で混雑している場所に行く機会が減った為か全く風邪をひきません。

社会的距離作戦…期待できるかも知れません。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)