おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

パートタイム・テレビっ子

おかっぱは東京で一人暮らししている間、5~6年ほどテレビを所有していなかった事があります。

そもそもその前からテレビに若干嫌気がさしていました。

テレビをつけると様々な色を浴びせられるようで頭痛が酷くなったり、バラエティ番組はなんだかうるさく感じ、ニュースを見れば暗い出来事ばかりでテレビを観るとは苦行なのではないかと思っておりました。

 

しばらくの間、テレビは映画再生機器と成り果て、パソコンで再生出来るのだから宝の持ち腐れであると気がついて破棄したのでした。

 

ところが、ここブリストル村にやって来て状況は変わりました。

 

ただ物珍しいという理由もありますが、色が派手な文字が突然飛び出てくるのはコマーシャルくらいです。もちろん番組によって様々ですが、静かな語り口調のナレーションと共に進行していくものをよく見かけます。

動物や歴史や文化のドキュメンタリー、電車から眺めた景色をひたすら流す番組(1度だけ見たのですが何だったのでしょう…)、料理番組など興味を惹かれるものが常にどこかで放送されています。

 

中でもおかっぱが好きな番組は動物・植物学者のデビッド アッテンボロー氏の番組です。囁くような声で動物の生態や自然界を次から次へと見せてくれるデビッド アッテンボロー氏のドキュメンタリー番組は途中から見てしまうと冒頭を見逃したことが残念になるほどです。その臨場感も素晴らしく、自然環境について考えさせられるお話も飛び出します。

(デビッド アッテンボロー氏は騎士の勲章をお持ちですのでイギリスではサー・デビッド アッテンボローという呼び方が正しいようです。日本で言うところの文化勲章に近いもののようです。)

 

おかっぱの相方が好んで見ているのは車や歴史の番組です。歴史の番組は戦争の歴史を綴るものが多く、おかっぱもたまに一緒に見ています。おかっぱはドイツ語は全く話せませんが、ドイツ語がなんだか硬く、図形でいえば四角形のようなイメージに聞こえると友人に話したら、それはヒトラーに関するドキュメンタリー番組が放送されているのを見ているせいではないかと言われて妙に納得しました。

 

おかっぱも相方も一緒にたまに見ているのはUFO filesという番組です。地球外生命体や未確認飛行物体について真面目に分析する番組です。

 

おかっぱが1人でたまに観る番組はマスターシェフという料理人がコンペティションで勝ち残りをかけて戦う番組です。

 

いずれも何曜日の何時から放送されているのか解らないおかっぱは、テレビを見ようと決意した時に放送されているものから選ぶのですが…。

 

おかっぱは過去こんなにテレビを邪魔と感じなかった事はありませんでした。とはいえテレビを愛するテレビっ子には全くかないませんが、テレビがなく文明に置きざりにされたような生活を送っていた者がテレビを1日1時間でも見ているというのはかなりの進歩のような気がします。

 

さらに、ブリストル村に引越したばかりで友達のいなかったおかっぱは英語の会話に慣れるためにテレビが大活躍したのでした。

 

初めの数ヶ月はおかっぱがテレビに字幕を表示させ、相方にはその字幕が邪魔らしく気がつくと字幕が消されているというテレビをめぐる家庭内事件が多発しておりました。

字幕は実際の音声には合わずに進んでいくため結局おかっぱも鬱陶しく感じるようになって非表示で見るようになりました。

 

テレビのない暮らしをしている間は、テレビが人々に情報を与えてパニックに陥れたり、事実をあやふやにしたり、時には問題から注意を逸らすなど「テレビが人々に与える影響」の方がテレビよりも面白いと思っていました。

 

しばらくはパートタイムのテレビっ子としてテレビの影響を受けながら暮らせるかと思います。

果たしてイギリスのテレビに飽きるのに何年かかるのでしょう。

 

または全く飽きずにパートタイムからフルタイムに変更する日が来るかも知れませんね。

 

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※写真は天気予報の影響で何度も雪が降るという期待をしていたのにもかかわらず天気予報よりかなり遅れて雪が到着した日曜日の朝の模様です。

 

 

へば、また!

(秋田弁でそれでは、また!)