おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

方言への愛着

どうも、おばんでございます。

秋田弁でどうもこんばんは。

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その秋田弁ですが、東北以外の出身のみなさんにはなかなか難解な方言なのかもしれません。もちろん秋田生まれですから解るのですが、秋田でも場所が違うと少し違って理解するのに時間がかかったりするのです。

 

おかっぱは日本にいる時にテレビのない生活をしばらく続けていたのですが、たまにテレビのあるお宅にお邪魔することもあり、秋田の様子が偶然放映された時には日本語としては有り得ない「字幕」がテレビの隅に表示されたのでした。

 

さて、イギリスでもそのように各地に方言やアクセントの違いがありまして、イギリス英語と一括りにして言ってしまうのは少々強引かと思われます。

 

おかっぱの住むブリストルはイギリスの南西部に位置し、大まかに括るならウエストカントリーアクセントで話されている地域なのだそう。ウエストカントリーとはコーンウォール、デヴォン、サマセット、ドーセット辺りのことでブリストルから南側の辺りでウエストカントリーアクセントが話されているという感じでしょうか。

 

そのウエストカントリーアクセントでも地域毎に違うようで、例えるなら東北弁の大きな括りの中に秋田弁があるような感じと思われます。

 

ブリストルにはブリストリアン(アクセント)と地元の人々が愛着を込めて呼ぶ地域独特のアクセントがあります。

 

おかっぱの個人的な感覚としてはブリストリアンには秋田弁のような素朴さはそれほどなく、わりとスタイリッシュに感じるのです。

それでも若者の間ではあまりかっこいいアクセントと思われていないようで、職場でアクセントがあまりないクライアントさんに、ブリストルの出身ではないかと思ったと伝えたところ、ありがとう!と喜ばれてしまいました。

 

おかっぱの相方もあまりブリストルのアクセントはなく、ブリストル独特の言い回しもしません。おかっぱがブリストルのアクセントに気がついたのはパブで働き始めた時でした。

 

パブでブリストリアンを浴び続けたおかっぱはある日突然ブリストルの独特のある言葉が意識せずに口から飛び出てきました。

 

ありがとうを意味するその言葉を発した途端、パブの同僚は大爆笑。外国語訛りのおかっぱからまさかこの地域独特の言い方をされるとは思っていなかった模様。

もちろん自分でも言おうと思って出た発言ではなかったのですが、その時の同僚の反応から、彼らがブリストリアンにどれだけ愛着があり、彼らにとってどれほど親しみのあるアクセントなのかが感じ取れたのでした。

 

方言とはその人のバックグラウンドやルーツに大きく関わるものなので完全に無くしてしまうのは非常に勿体ないと思います。

言葉は生き物ですから時代の流れとともに変わっていくものとは思いますが、いつか秋田を訪れた時に秋田弁が全く聞こえてこなかったらなんと寂しい事でしょう。

※秋田弁では寂しいという事を「とぜね」といいます。

 

さらにはどこか秋田から離れた場所で秋田弁または東北弁を聞いた時の嬉しさは言葉では表現しきれません。

 

秋田村からブリストル村へやってきたおかっぱ。ブリストルの人々のブリストリアンに対する愛着もきっとそんなおかっぱの秋田弁に相当するものだと思ったのです。

次に習得したい言語はブリストリアンかな。

ブリストリアンを日本語にしたらブリストル弁だろうか。

略してブリ弁…。

 

そうだ、帰省したら鰤が食べたいなぁ…。

…と、しょうもない脱線をしたところで方言への愛着の独り言はおしまいにします。

 

へば、まんず!

(それでは、この辺で!)