おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

鎖国時代の郵便物

既に2か月以上も前の話ですが、東京に住む妹から荷物を送ると連絡がありました。

実はそのだいぶ前、英国がロックダウンに突入というニュースを見た母の友人が手作りのマスクをおかっぱ宛にと母のところへ送ってくれたそうで、それが母から転送され、わずか10日ほどでブリストル村の我が家に届いていました。ちょうどその頃、日本郵政が一部の海外宛の郵便物の引き受けを停止するというニュースがあり、イギリスは対象地域ではありませんでしたが母が大慌てで送ってくれたようでした。

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妹が郵便局に荷物を出しに行った際には2週間くらいかかるかも知れないと説明があり、追跡番号をつけずに通常の航空便として荷物を送ったそうです。

しかし、待てど暮らせど荷物は届かず、目安の2週間が過ぎ、家にポストマン(配達員)がやって来る度に妹が送ってくれた荷物の話をして今か今かと到着を待っていました。

それでなくとも、おかっぱは常に郵便物が届くのが大好きです。ポストマンが家の前に来るととても嬉しく、日頃からポストマンと挨拶や世間話をよくします。特に英国に引越してからというもの、絵葉書などを交換する「文通」を嗜んでいるのでポストマンが現れると我が家にも何かないかとそわそわするのです。

 

ポストマンに妹からの荷物の話を何度かしたためか、おかっぱを見かける度に今日もあなた宛ての荷物は無い…と最近は少し申し訳なさそうに言われていました。

 

約1ヶ月が過ぎ、妹に現住所に送ってくれたかと確認すると、妹はおかっぱが送った荷物の包みを捨てずに保管していたようで、もしかしたら以前の住所に送ったかもしれないと言うではありませんか。おかっぱはすぐに以前のフラットの2階に住んでいて仲良くなった友人に連絡をしました。何も届いていないけれど届いたら連絡すると言ってくれました。

約1月半が過ぎ、いよいよ行方不明になったのではないかと半分諦めていました。追跡番号もないので追跡の仕様もありません。

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おかっぱも妹が荷物を送ってくれたのに届かないからきっと失くなってしまったのであろう…と友人や同僚にこぼし始めていました。

 

2か月程経ったある日、仕事中に相方から荷物が届いたとメッセージが来ました。帰宅すると間違いなく我が家の住所宛に妹が送った荷物がテーブルの上に置かれていました。

およそ2か月…。手違いで船で来たのだろうかと包みをよく見てみましたが、きちんとBy Air Mailと大きく書かれています。税関で調査のために開封された形跡もありません。

一体何に時間がかかったのでしょう。最初の2週間ほどはおそらく飛行機の数が減ったことが原因でしょう。健康に不安のある家族を抱えた人がこぞって出勤拒否をしてその後夏休みでも取ったのでしょうか…。

 

包みを開けると様々な品物が入っており、折り紙が2枚出てきました。折り紙には絵が描かれており、こんどあそびにきてね!や、がんばれという激励のメッセージも添えられていました。

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荷物に手紙は入れられないと聞いた妹は折り紙です!と言って送ったようです。届いた包みを見ると税関用のリストが貼られていて、Origami 4yenと書かれていました…。

確かに手紙というには文字が少ないですし、絵と呼ぶには薄すぎる紙ですので折り紙で間違いではないのですが、何となく無理矢理感が…笑。

 

さて、姪のお誘いに応えられるのは果たしていつになるのでしょう。そのうち、あの時は全世界が鎖国していたんだよね!懐かしいね!などと笑って話せる日が来るでしょう。

 

へば、まんず!

(秋田弁: それでは、この辺で!)