おら、イギリスさ行くだ

田舎からイギリスのブリストルに引越しました。

ブリストルでバンクシーに出会う

バンクシー東京さ出だんだどな!

(秋田弁:バンクシー東京に出たんだってね!)

 

先日、東京でバンクシーのネズミの絵が発見されたよ!と日本にいる友達からメッセージをもらったのでインターネットでニュースを検索して読みました。

 

タイムリーなので私が出会ったバンクシーの思い出を記録しておこうと思います。

バンクシーに出会うと言っても謎の覆面グラフィティーアーティストとはすれ違ったとしてもわかりませんので私が出会ったのは残された作品たちです。

 

謎ではありますが、その素性はいろんな人が推測していてブリストル出身のミュージシャン(アーティスト)であるマッシヴ・アタックのメンバーの1人であるとか。マッシヴ・アタックのツアーを追うように作品が現れる等の噂もあります。Goldieがラジオか何かでポロリとロバート(マッシヴ・アタックの3Dの本名はロバート)と言ってしまったのだとか。色々な説が広がるバンクシーです。

 

ブリストルの人々はバンクシーがこの街の出身という事に誇りを持っている模様。謎なのですがブリストルの人々はバンクシーはブリストル出身!と物凄い自信で語ります。

街にもバンクシーの作品があるのですが日常にすっかり溶け込んでいて東京のネズミのように取り外される(駆除!?)事もなく街に佇んでいます。

 

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堂々とバンクシーと描いていますので誰が見てもバンクシーそのもの。パブの横に堂々とありますがブリストルの皆さんにとっては日常すぎて何の騒ぎにもなりませんね。写真を撮っている人も見たことがありません。相方はこれはバンクシーの絵で一番有名だ!とブリストルっ子を発揮してバンクシーの自慢…。

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こちらは窓から釣り下がる裸の男。ブリストルカテドラル付近で見つけました。結構な高さにあるので上の方を見ながら歩いていたら見られます。

大きいので簡単に見つかると思います。

この時間帯ばかりこの現場を通るのでいつも影に隠れています。

浮気がバレそうになったので男が窓から外に出た結果、全裸で窓から釣り下がるという絵です。バレそうだからと部屋の中から出たところで外にいる人には丸見えというユーモア溢れる作品です。

 

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これは一番最近発見したバンクシー(かと思われた作品)です。

子供が何やら秘密の会話をしています。お札を握りしめている子供、ポケットにお札を入れている子供。グループで何かを運び、売っているのかまたは取引をしている最中か。この子供が持っている箱に入っているものはもちろん大きな声では言えない何かなのでしょうね。

 

 

この作品はどこかで見たような…と思ってじっくり見ながらこのスタイルはバンクシーに違いない!!と思いましたが自信がなかったので相方やローカルの人々に見せてこれはバンクシー?と聞いたら「どこにあった?このバンクシー!!?」「このバンクシーの絵、実際見たことない!」などと言われました。

夜にパブをハシゴしながら街を散歩している時に発見しました。確かO2 Academyというコンサート会場(ホール?)の付近でした。

 

すごく目立たない場所にあるなぁと思ってしゃがみこんでじっくり見て写真を撮っていたところ、相方が突然消えた私を探してウロウロしていました(^^;

 

まだこの3つ(訂正:実際は2つです。)しかバンクシーに出会っていませんが街の中にはすごい数のバンクシー作品がある!!とブリストルっ子達は言うのでまた出会うかと思われます。

(訂正: この3枚目に関してはバンクシーでは無いことが判明しました!)

 

バンクシー以外にも街にはグラフィティーが沢山あります。

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この絵は好きなスタイルではないのですが、印象に残って何度も見かけます。
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こちらはわりとお気に入りのロボット。

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こちらは葛飾北斎インスパイア系ですね。
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こちらのバンビかと思われる動物は現在おかっぱの中のグラフィティーランキングでナンバーワンの作品です。身体にある模様は原子力のサインのようです。原子力で動いているのか。背景となっているオレンジ系の壁とこのバンビ達の色のコントラストといい目を引いて離しません。

群れになって走る原子力バンビの異様な雰囲気がたまりません。

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こちらはグラフィティによくあるステッカーを貼るという技(?)ですね。

これだけ街に溢れているものの違法の落書きですからシールをベタりと貼って逃走。または増産して人々の記憶に残る可能性を上げるには合理的な技と言えるのかも知れません。

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こちらは何やら政治的メッセージの様なグラフィティアートです。
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このように上からまた何かのメッセージを描かれるというのもグラフィティならではかと思います。バンクシーもやっていましたね。

 

バンクシーのグラフィティアートは壁ごと盗まれてオークションにかけられては高額で取引されているようですが、このように街の中にあっても日常の一部として溶け込んでいるのが面白いですね。

東京では外されてしまったのですよね。

 

駆除の対象になるネズミを外された…。

 

バンクシーは駆除の対象になることを予測して描いていたのだとしたら今頃クスッと笑っているかもしれないですね。ついに駆除されたか!と。実際東京都の言い分としては駆除というより保護っぽい雰囲気のようでしたが…。

 

ブリストルの街で一番グラフィティの数が多いように感じるのはStokes Croftという地域。ロンドンのShoreditchのようなアンダーグラウンド感のある場所です。

この地域は個性的なお店も多くアート感あふれる雰囲気と雑踏感で街探索するのに面白い場所と思います。

 

ブリストルの街は街の中心から少し離れると自然が沢山あって街と自然の融合感がものすごい。

 

このミックス感が私の学生時代に夢中になったあのブリストルサウンドを生み出したのかな…とふと思ったりします。ブリストルサウンド独特のビートはまさにこの融合感だったり様々な文化を取り入れつつ独自の路線をひた走る感覚に思えるのです。

 

秋田は日照時間がすごく短いそうですが、ブリストルも確かに短い。でも天気の変動ぶりが安定の不安定感とでも言いますか…とにかく何もかもが変則のブリストルビート的です。

 

そんなブリストル生活にだんだん慣れてきたおかっぱです。

 

へば、まんず!

(秋田弁でそれではとりあえずこの辺で!)